
57歳からWebマーケターへの転身を目指す谷崎ハジメです。
2026年4月20日、僕はひとつの大きな挑戦を始めました。「休眠SNS×ブログによる集客ファネル再構築プロジェクト」と銘打った、マーケティングの実証実験です。(※実験の背景や詳細な設計については、過去記事「マーケティング実証実験プロジェクト」をご参照ください)
5月度の検証を経て、僕は「目標の再設定」と「戦術の大胆なシフトチェンジ」を敢行しました。そうして駆け抜けた6月度の最終集計データが出揃いました。今回の最終レポートでは、結果の数値を冷徹に開示するとともに、この実験から得られたマーケティングの本質的な学びを総括します。
■ 6月の目標数字に対する「実績」と達成率
6月度は、5月度のリアルな市況を踏まえて設定した「新KGI・KPI」を基準に運用を行いました。
◆ 新KGI(最重要目標)
新KGI①:X ➔ ブログ流入目標:月間80件
➔ 【実績】22件(達成率:27.5%)
新KGI②:Xフォロワー増:月間+50人
➔ 【実績】+6人(達成率:12.0%)
◆ 新KPI(中間目標指標)
活動KPI:投稿数目標:40本
➔ 【実績】85本(達成率:212.5%)
中間KPI:
平均表示回数(目標80回以上):85回(達成率:106.3%)
ブログ誘導率(目標2.0%以上):0.09%
監視KPI:
平均エンゲージメント率(目標2.5%以上):6.37%(大幅達成)
平均プロフクリック率(目標0.6%以上):0.78%(達成)
■ ブログ側のアクセス解析データ(Google Analytics 4)
5月のトラフィック獲得
セッション数合計:122
セッション参照元X:63(全体の51.64%)
6月のトラフィック獲得
セッション数合計:53
セッション参照元X:22(全体の41.51%)
■ 調査結果の分析:見えてきた「構造の壁」と「心理のフック」
データが示した事実は、活動量(投稿数達成率212.5%)やエンゲージメント(6.37%)が想定を遥かに超えて機能した一方で、最終出口である「ブログへの流入」と「フォロワー増」が大きく未達成に終わったという、明確な歪み(ボトルネック)でした。
「量」から「質」への転換がもたらしたエンゲージメントの爆発
6月度は、プロフィールや写真の刷新、そして文字の構造化や最新ITトレンド(GA4×AIなど)に絞った発信を行いました。その結果、監視KPIであった平均エンゲージメント率は6.37%、平均プロフクリック率は0.78%と、目標値を圧倒する数値を叩き出しました。
57歳の未経験者が泥臭くPDCAを回すプロセスそのものが、既存フォロワーにとって「有益で深いコンテンツ」として強烈にフックしたことを証明しています。
「SNS内完結」というプラットフォームの分厚い壁
しかし、この高いエンゲージメントが「ブログ流入」へとコンバージョンしませんでした。
原因は明確です。Xのアルゴリズムが外部リンクを激しく冷遇するため、URLをリプライ欄へ分離する戦術を取りましたが、これがユーザーの「リプ欄を開いてさらに別サイトへ飛ぶ」という行動心理のハードル(摩擦)を想像以上に高めてしまいました。タイムライン上でコンテンツを消費しきってしまう「SNS内完結」の壁を破りきれなかったことが、ブログ流入数22件に留まった最大の要因です。
セッション総数の減少に伴うシェアの低下
ブログ全体のセッション数も5月の122から53へと減少。Xからの流入シェアも51.64%から41.51%へと低下しました。これは、SNS運用に注力した半面、SEO(検索流入)の対策やブログ自体の更新頻度とのリソース配分に課題が残ったことを示しています。
■ 総括:未達成というファクトこそ、次の一手への「最大の資産」である
KGIの達成率を見れば、このプロジェクトは「厳しい結果」と言わざるを得ません。しかし、マーケターとしての私は、これを決して失敗だとは思っていません。なぜなら、「施策をやり切ったからこそ、正確なボトルネックのデータ(ファクト)が手に入った」からです。
もし私が、ただなんとなくSNSを更新していただけなら、「なぜ人が集まらないのか」さえ分からなかったでしょう。しかし、活動KPIを212.5%まで回し、エンゲージメント率6.37%という高いクオリティを担保した上で、初めて「送客ファネルの移行フェーズにおけるユーザー摩擦」という真の課題を白日の下に晒すことができました。
ツールを叩く前にビジネスモデルを理解することの大切さ、そして得られたデータから冷徹に次の施策を導き出す楽しさ。この2ヶ月間の実証実験を通じて、私はモダンなWebマーケターとして自立して戦うための「基礎体力」と「PDCAの思考法」を、完全に自分のものにできたと確信しています。
実験期間は終了しましたが、私の挑戦はここで終わりません。職業訓練校で新たに手にした Looker Studio によるデータ視覚化や、JavaScriptというプログラミングのロジック、そしてこの実験で得た最大の武器である「ファクトベースの思考」を携え、いよいよリアルな就職活動という市場の開拓へ突き進みます。
これまでの挑戦を温かく見守り、深いエンゲージメントを書き込んでくださったすべての皆様に、心から感謝申し上げます。